自立支援法の改正法案が3日の参議院本会議で可決されました。

2010年12月3日

 本日参議院本会議で「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」が可決されました。

 私たち、発達障害関係者の悲願であったこの改正案の成立をもって、わが国の障害者福祉サービス体系に明確に発達障害が位置づけられました。
 発達障害者支援法によりその存在が公認され、理解と支援が義務付けられながらも、実際の支援サービス体系に位置づけられないために、市町村レベルで十分な支援がいきわたらなかったことが改善する法的な根拠を得られたことになります。
 今回の法律の成立で、やっと発達障害の人たちへの支援サービスが<当然求められることに変わります。年内にもこの部分については施行されることとなります。明確に発達障害が位置づけられ、児童段階からの支援が現実的に可能になることを根拠として、各関係団体の皆さんが生活する都道府県や市町村に、発達障害のある人たちと家族に対する支援の拡充を要望していくことが必要です。

以下は、成立後厚労省の記者会での発表の資料です。

「障がい者制度改革推進本部等における検討結果を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律」の成立を受けての、今後の障害者福祉サービスの充実に向けての声明

 本日、現行の障害者自立支援法から、現在、政府の障がい者制度改革推進会議ならびに同総合福祉部会で、議論されている新たな総合福祉法(仮称)の実現までのつなぎ法案である、「障がい者制度改革推進本部等における検討結果を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律」が国会の審議を経て成立したことに関係団体として、心より感謝いたします。
新しい総合福祉法の制定までに、現行の障害者自立支援法の下で多くの障害のある人たちが、様々な課題や問題に直面している実態があり、そのための暫定的な対応として、今回の法律は、障害者の福祉に関わる当事者や家族、関係者にとって待ち望まれたものでした。特に発達障害者が、発達障害者支援法の成立(2004.12.3)以降、やっと障害者福祉サービスのなかに明記されたことは画期的なことです。今後、「谷間」のない、支援が必要な人に適切な配慮が提供されるように、新しい総合福祉法がよりよいものになるよう、さらに関係団体で協力していくことが必要です。
以下のような、今回成立した法律に描かれた支援が全国すべてで充実することを関係団体として要望していきます。

福祉サービスの対象に発達障害等が明確化されます。
福祉サービスの対象として明確でなかった発達障害等が明文化され、全国どの市町村でも支援が受けられます。
○利用者負担が応能負担化されます。
現在の負担軽減措置が恒久化され、応能負担が原則となります。
○グループホーム・ケアホームヘの家賃等に対する助成制度が創設されます。
グループホーム・ケアホームは、地域での欠かすことができない暮らしの場となっています。現在、その家賃等が重い負担となっていますが、この負担を軽減する助成制度が創設され、より多くの人が地域で生活できるようになります。
○障害児の発達支援・家族支援が強化されます。
障害種別にかかわらず身近な障害児施設を利用できるとともに、障害児施設の発達支援の専門スタッフが保育所等を訪問し、支援する仕組みもできます。また、放課後等デイサービス事業が制度化されます。
○相談支援体制などが強化されます。
障害福祉サービスをより受けやすくするための相談支援事業の充実と地域自立支援協議会の基盤整備が図られます。

(特活)全国地域生活支援ネットワーク代表 田中正博
(社福)全日本手をつなぐ育成会理事長 副島宏克
(財団)日本知的障害者福祉協会会長 中原 強
日本発達障害ネットワーク代表 市川宏伸